〜見えないところで磨かれる“基本の手前の基本”〜
サッカーの基本技術といえば、「止める・蹴る・運ぶ」。
これに異論はないと思います。ポノフットボールクラブでも、この基礎を大切に反復しています。
しかし、実はその前段階——“基本の手前の基本”と呼べるような、もっと地味で、もっと大事な技術的土台が存在します。
野球で言えば「キャッチボール」
ボクシングで言えば「シャドーボクシング」
たとえば、野球で一番大切な練習は何か?
そう聞かれて、トップ選手たちは口を揃えて「キャッチボール」と答えます。投げて捕る、ただそれだけ。けれど、その“ただそれだけ”を、どこまで真剣に丁寧に積み重ねられるかが、すべてのプレーの精度を決めていきます。
また、ボクシングの井上尚弥選手も、試合前のインタビューでこう語っていました。
「シャドーボクシングは自分との対話。
一番大事な練習。これが崩れると全部崩れる。」
相手のいない「素振り」的な練習。でもそこに、姿勢・フォーム・集中力・想像力など、あらゆる要素が詰まっているからこそ、プロ中のプロが「最も重要」と断言するのです。
サッカーでいう「基本の手前の基本」とは?
では、サッカーでは?
それは、止める・蹴るの「前にある」もの。
- ボールを受ける前の準備の質
- 軸足や姿勢の安定感
- 視野の確保、首を振る習慣
- どこに立つかという立ち位置の感覚
- ボールに触れるリズムと呼吸
こうした要素は、目立ちません。
でも、ここが未熟なまま何百回ボールを蹴っても、技術は“安定”しませんし、“試合で使える形”には育ちません。
サッカーは「動きながら判断するスポーツ」です。
だからこそ、フォームや姿勢、リズムといった“止まって見えない部分”を整えることが、実は止める・蹴るよりも難しく、重要なのです。
ポノフットボールクラブが大切にしていること
ポノでは、この「地味な技術的基本」の積み重ねを、何よりも大切にしています。
ただの反復ではなく、“意識ある反復”。
フォームや軸を意識しながら、正しい感覚を身体に刻む。
その姿勢こそが、上達を加速させるのです。
家庭教育と技術は、つながっている
そして最後にもうひとつ、忘れてはならないのが家庭教育とのつながりです。
日常生活の中での「丁寧な所作」や「集中する習慣」、
「ルールを守る」「姿勢を正す」といった当たり前のことが、
すべてプレーに反映されていきます。
ボールを受ける前に首を振る習慣も、
靴を揃えるところから始まっている。
身体の使い方も、生活の中の所作とつながっている。
だからこそ、家庭での教育・関わりが、技術の基礎を支える最大の要素なのです。
ここから逃げずに、共に子どもたちの「土台」を育てていきたいと、私たちは本気で思っています。
結論:上達は、地味で、静かで、反復の中にある
目立たないけれど大切なもの。
それが、基本の手前の基本。
どれだけ目立つスキルが身についたように見えても、
この“土台”がない技術は、試合では崩れます。
だからこそ、ポノフットボールクラブでは、
「見えない練習」や「地味な反復」にこそ価値を置き、
“本当の技術”を子どもたちに伝えていきます。